人物などの姿勢変動の大きい個体間の画像照合を高精度に行うためには,対象の姿勢や観測方向を把握し,同一の部位同士の見えを比較できることが望ましい. 本研究では,畳み込みネット(CNN)の特徴マップを特徴チャネルの断面で取り出した画像群に対して主成分分析を適用することで得られる空間基底は,特徴チャネルの違いに対して不変であり, なおかつ空間的情報に対して判別的な特徴量となることに着目する. これを服装の柄や色によらない人物の観測方向推定において評価し,基本的な構造のCNNにおける性能の解明と特徴量の高度化を図る. また,この特徴量を組み込んだ注意機構を開発し,カメラ間人物画像の照合で有効性を示す.