排便は直腸平滑筋および肛門括約筋の協調運動により行われる。しかし、それらの障害により起こる便秘は、生活の質に影響を及ぼすとともに近年、循環器疾患と脳血管疾患のリスク要因となり、生存率とも相関することが報告されている。 直腸平滑筋や肛門括約筋の収縮・弛緩には神経系の関与が報告されているが、中枢の局在や役割など未だ不明な部分が多い。 本研究は排便中枢の局在および役割を明らかにするとともに、新たな便秘治療選択肢を創造する研究である。