遺伝子発現干渉作用を持つmiRNAに注目する。主要臓器における薬物動態関連遺伝子やタンパク質は諸疾患時にその発現量や発現パターンが変化し、薬物体内動態や薬効動態(PK/PD)の変動を伴う。この変化を臓器特異的に体液中に放出されるエクソゾーム中に内包されるmiRNAの定性・定量から説明・予測し、機序解明並びに活用を目指す。免疫沈降法を応用した臓器特異的(小腸、肝、腎)なエクソゾーム抽出に成功しており、今回、血液脳関門(BBB)を加える。疾患には3大成人病、糖尿病、高脂血症、高血圧を取り上げる。本課題は、疾患に伴うPK/PD の変動解明のみならずmiRNA を介した臓器間相互作用解明にも繋がる。