表現型の総体であるフェノームのデータ蓄積は,それを適切に表現する数理モデルの欠如や未だ労働集約的な定量化手法のため進んでいない.結果,その予測・制御への活用も限定的である.特に,植物の3次元形態のフェノームデータはゲノムワイド関連解析や効率的な育種の実現などに重要であり,解析のための理論・技術的基盤が求められている.本研究では個別構成要素のフェノタイピングの高速化,階層性をつなぐフェノタイピングを実現する数理モデルの開発を通し,植物3次元形態を適切に定量化する数理モデルとデータ取得の基盤を提供し, 植物3次元形態のフェノーム解析を高効率に可能にする基盤理論・技術の開発を目指す.