GaN電子デバイスは高周波のパワーエレクトロニクス用デバイスとして今後大きく市場が伸長すると予測されている。GaN回路の高周波化には併せて受動部品の高周波化が必要になるが、現状、これに対応できる磁心材料はない。提案者は、Nd2Fe17N3材料の10MHz領域での磁心材料としての可能性を見出した。本材料は13.56MHzにおける損失が極めて小さいことが確認され10MHz以上で使用できることが明らかになった。本研究は、この成果をもとに優れた材料が存在しない10-100MHz領域でも使用可能な希土類-鉄-窒素高周波材料の性能向上およびその低損失メカニズムの解明を試みる。