医療分野では、Drug Delivery System (DDS)による製剤開発が約40年前から始まり、ナノテクノロジーによる粒径などの制御に加え、タンパク質、ペプチド、核酸などの薬物の安定性や膜透過性等も考慮した様々な種類のDDS製剤が開発されている。このDDSとは、体内の薬物分布を量的・空間的・時間的に制御し、コントロールする薬物伝達システムのことであり、つまり薬の「いつ・どこで・どれくらい」を制御する技術である。本研究課題は、時空間的生理機構の理論により特定された有用因子について、「いつ・どこで・どれくらい」を調節できる植物版DDSを作成し、植物に直接導入後成長解析を実施する。