歯根膜細胞から、多分化能を有する歯根膜幹細胞へ効率的に誘導し、組織再生療法へ応用する方法を樹立するため、本研究では、歯根膜幹細胞の幹細胞特性に重要な因子を、歯根膜幹細胞を多く含む歯小嚢から探る予定である。我々の微量RNAシークエンス解析結果から歯小嚢に発現が高いことを明らかにしたIGF関連因子とlncRNA H19に着目し、in vivo、in vitroの両面から機能解析を行う。歯根膜幹細胞特性への関連も検討することで、IGF関連因子とH19による幹細胞特性の制御機構を明らかにし、より効率的に歯根膜幹細胞を誘導できる歯周組織再生療法を樹立する。