スペクトリンは細胞の力学的な安定性を担う膜骨格分子として知られる。神経突起ではアクチンと協調して反復性のはしご状構造を形成し突起を保護する。強固な膜骨格構造は発生期ニューロンの突起の持続的な進展を阻害する。進展を可能にするためには膜骨格を一時的かつ局所的に破壊・再生する神経特有の膜骨格リモデリング機構が必要である。本研究では培養ニューロンのイメージング解析によって膜骨格リモデリングの分子メカニズムを明らかにし、神経突起の保護と成長を両立する仕組みの一端を明らかにする。