嗅覚情報処理・数理モデル・流体解析を統合した全く新しいコンセプトの超高精度数値鼻を開発する. 特に,人間(ヒト)とビーグル犬(イヌ)の鼻腔詳細幾何形状と嗅粘液・嗅上皮・嗅覚受容体を数理的に再現した上で,ガス状臭気物質(低分子有機化合物)の鼻腔内輸送メカニズムを非定常流体解析と連成して高精度計算する手法を確立する.その上で,嗅上皮上の嗅粘液に対する低分子有機化合物吸着フラックスの時間変化と嗅覚受容体アクセス機構を数理的に記述する生理的薬物動態モデルを独自開発し,被験者実験データと統合することで,知覚臭気強度,容認度,知覚空気質を数値的に予測可能な数値鼻を開発する.