シリコンなどを用いた既存の半導体検出器は高い検出性能を持つ反面、大型化の難しさや高額な製作コストなど実用面で多くの制限がある。高い光電変換効率により太陽光発電の分野で新たに研究が進んでいるメチルアンモニウム臭化鉛に代表されるペロブスカイト半導体材料は単結晶として生成できる他、薄膜状に生成することもでき、低コストで大面積化することが可能となりつつあり、また、原子番号が大きな元素を含むことから、薄膜状にしてもガンマ線などの高エネルギーの粒子線に対して大きな吸収断面積を持つ。本研究ではペロブスカイト半導体を用いた検出器を種々の形状で作成し、実用的な検出器としての性能を検証する。