移植後の腎機能障害の原因診断に移植腎生検は有用である。その一方で、侵襲性があるため、繰り返しの施行に限界があり、代替的な評価方法の確立は喫緊の課題である。新規尿中バイオマーカー及び尿中エクソソームを用いたリキッドバイオプシーは非侵襲的で、今後の臨床応用が期待されている。本研究では、 ①新規尿中バイオマーカー及び尿中エクソソームを用いたリキッドバイオプシーと、移植腎生検所見との横断的な関係を評価し、潜在的な組織障害との関連を評価する。 ②さらに腎予後との関係を評価し、臨床所見に新規マーカーを組み込んだ予測モデルの作成を行い、予後予測能が改善するかを評価する。