本研究は従来の連鎖解析法による研究では決定することのできなかった、食事コレステロールへの応答性を決定する雌特異的な遺伝子を、ゲノム編集により作製するノックアウト動物を使って同定しようとするものである。コレステロールに性差をもたらす新たなメカニズムの発見につながるだけでなく、「雌特異的かつ環境要因もそろって初めて疾患を発症する遺伝子」にはこれまで報告がなく、学術的に非常に意義のある発見になると考えている。また、機能的に珍しい遺伝子であるので、作製するラットについて代謝の変化や病態の有無について調査を行い、新たなモデル動物としての利用法を探索する。