本研究は、東南アジアと中東地域を中心としたイスラーム世界におけるLGBTQに対する多様な認識とその変化を、混合手法によって多角的に明らかにすることを目指す。具体的には、若者文化の流行の一端であるボーイズラブ(同性同士の恋愛模様を描いたドラマ、以下BL)を事例に、①宗教界のLGBTQ認識、②BLファンのLGBTQ認識、③一般社会のLGBTQ認識を分析する。手法は、サーベイ実験と計量テキスト分析(量的研究)、およびデジタルエスノグラフィーとフィールド調査(質的研究)を統合し、学際的な分析を行う。