本研究においては、大脳皮質の中でも特に思春期に発達することを見出している5層ニューロンに着目し、微細構造の3Dアトラス作成を通して、統合失調症関連因子がニューロンの微細形態や機能に及ぼす影響を明らかにする。具体的には、興奮性・抑制性シナプスやその他のチャネル等を蛍光標識し、CRISPR/Cas9を用いた遺伝子操作によるこれらの分布の異常を見出す。脳標本は独自に開発した透明化超解像イメージングを用いて観察する。これによって、統合失調症の神経細胞レベルでの病態解明を目指す。