沸騰伝熱は広い分野で応用されているが、加熱中の固液界面をミクロン以下のスケールで計測できる技術が存在しないために核沸騰開始など未解明な問題が依然として残る。本研究では、今まで不可能であった原子間力顕微鏡による加熱中の固液界面のナノスケール3次元計測を実現することで、核沸騰の最初期段階で何が起きているかを調査する。理想的に平滑な表面のみならず、ナノ・原子スケールで不均一な構造や濡れ性、および微小な気泡(ナノバブル)をもつ表面での相変化を調査することで、核沸騰現象の根本的解明を目指す。