DAS(Distributed Acoustic Sensing)技術を用いると、通信用に敷設された既存の数十kmの光ファイバーケーブルを用いて、数m間隔で振動記録を計測することができる。断層周辺の詳細な地下構造の推定が期待されるが、ケーブルの敷設状況によって、必ずしも正しい地面の揺れを反映しているとは限らない。本課題では、まず実際の敷設状況を模擬した環境でDASを行うことで、敷設状況がデータに与える影響を明らかにする。この知見を用いて、実際のDAS観測で得られた非常に複雑な空間変化に対し、ケーブルの敷設による影響を取り除き、真に地下構造を反映した部分を抽出し、地下構造を推定する。