植物は気孔の開閉を通して光合成基質である二酸化炭素(CO2)の取り込み量を最適化している。気孔の「開/閉」に関与する遺伝子は多数同定され、そのメカニズムが解明されつつあるが、気孔の開度レベルを体内外の環境に応じて精密に調節するメカニズムについては解明に至っていない。本研究では気孔開度レベルが大きく変動するCO2濃度域に着目し、モデル植物シロイヌナズナを用いた順遺伝学的アプローチを通して気孔開閉のトリガーが引かれるCO2濃度の基準を植物が決定するメカニズムを明らかにすることをめざす。