時間依存する係数をもつ双曲型偏微分方程式について,波源項や方程式の係数を決定する逆問題,及び解の局所的な一意性を保証する一意接続性定理に関して完全な解決が待たれている.そこで本研究では曲がった時空間を記述するローレンツ多様体上での波動方程式に対し微分幾何学を取り入れた解析手法を用いることで,これらの課題に対し統一的なアプローチを用い一意性及び安定性を証明する.