現代アジアに広まる菜食実践の実態を調査し、その背後にある多様な思想の系譜を明らかにし、現在進行形で人々が編み出しつつある新たな道徳がなにを目指しているかについて考察する。本研究では、現代アジアにおける菜食実践の広がり、その背景にある仏教や動物愛護、アニミズムなどの思想状況、菜食実践者の動機や思想、それらの動向が社会に与える影響について調査・考察する。具体的には、文献研究によって基本的情報を収集しながら、菜食実践者らのライフヒストリーを収集・分析する。その調査結果をもとに、菜食産業の経済学・農学・生態学との学際研究の可能性を探りつつ、実践的な道徳研究の方向性を確立する。