大英帝国の発達する視覚文化の中で誕生し、やがては日本にも移植されて現代にまで続くシェイクスピ登場人物の視覚的受容とキャラクター文化形成のインターテクスチュアリティを探るためにその原点となる18世紀・19世紀のシェイクスピア舞台絵画・俳優肖像画・絵入全集挿絵・諷刺画の図像データベースを構築する。この図像データベースを研究ツールとしてシェイクスピア俳優の伝統や英国的国民文化の核となるキャラクター文化・諷刺文化の社会的な役割を視覚的受容事例分析から明らかにし、明治期新派・新劇俳優の誕生や坪内逍遥のシェイクスピア全集などにも明確に認められるその日本への伝播をインターカルチュラルな観点から明らかにする。