テキスト・談話の内部関係や一貫性を表すテキスト的意味と聞き手に対する話し手の注意を表す間主観的意味の発達は、意味変化の後期段階に起こることが多く、しばしば主観化・間主観化の理論枠組みにおいて論じられている。しかしながら、意味変化に関する従来の研究では、テキスト的意味と間主観的意味との密接な関係について体系的な分析が遅れている。本研究は、言語類型論の観点から、中国語と他言語との対照を通じてテキスト的意味と間主観的意味の連続性と相互拡張の実態を明らかにし、このような機能上の連続性を動機づける要因を解明することを目的とする。