本研究は、米国の証券取引委員会(SEC)が近年推し進めているエビデンス・ベースの政策形成が、財務会計基準審議会(FASB)の会計基準設定にいかなる影響を及ぼし、さらには会計規制の枠組みをどのように変えたのかを明らかにしようとするものである。この変化を1973年のFASBの誕生以来の歴史の中に位置づけ、「会計基準設定のアウトソース」の変貌とその意味を明らかにする。