地下に微生物を圧入して培養し、地下資源を回収する技術は環境に優しく経済性に優れた方法である。しかし、微生物を酸素の乏しい地下で培養するため嫌気性菌しか利用できず、資源の回収効果も限定的である。これまで地下数千mにおける好気性菌の生息が報告されており、これらの知見を基に、本研究では好気性菌を用いた地下資源開発技術の可能性を検討する。地層水に含まれる電子受容体と好気性菌の生息状況を照らし合わせ、地下における好気性菌の呼吸様式を理解し、地下で好気性菌の機能発現を促進する最適な電子受容体の種類や濃度を明らかにして好気性菌を用いた地下資源回収技術を確立する。