HER2陽性胃癌に対して、抗HER2抗体薬物複合体であるトラスツズマブデルクステカンが承認されています。しかし治療当初より治療効果が乏しい方や治療経過とともに治療が効かなくなる方が多数です(薬剤耐性)。本研究では、本薬剤の耐性機序を解明することを目的に、がん細胞の遺伝子異常とその意義を解析します。また、腫瘍内に存在するリンパ節様構造(三次リンパ組織)に着目し、三次リンパ組織の構成細胞を調べることで、腫瘍局所での免疫応答の差異を評価します。本研究では、がん細胞の遺伝子異常および免疫応答に応じた適切な治療法の選択と、抗HER2抗体薬物複合体の耐性打破のための一助となることを目指し研究を行います。