現在、水環境ではマイクロプラスチック(粒径5 mm以下のプラスチック粒子、MP)およびナノプラスチック(粒径1 um以下のプラスチック粒子、NP)による生物影響が懸念されている。これまでの知見により、MPが化学物資の生物体内への取り込みを加速させること、いわゆるベクター効果を有することが報告されている。さらに、微細MPは魚類の消化管やえらから体内に容易に取り込まれ、また、一度体内に取り込まれた微細MPは長期にわたって魚体内に残留する可能性が見出されている。本研究では、魚類における微細MPのベクター効果を定量的に評価することを目的とする。