脂肪肝は肝臓におけるメタボリックシンドローム(MetS)の表現型と言われており、その予防には早期からの危険因子の管理が重要である。近年、腸内のグラム陰性細菌に由来するエンドトキシンが血中移行することで、低濃度の血中エンドトキシン(代謝性エンドトキシン血症)が炎症を惹起し、肥満の病態に関与することが注目されている。本研究では、血中エンドトキシンの安定マーカーであるリポ多糖結合蛋白質(Lipopolysaccharide-binding protein, LBP)の血中濃度を用いて、日本人の地域住民における血中エンドトキシン濃度(血清LBP値)と脂肪肝との関連を縦断的に検討する。