高度に分化し極性のある神経細胞には厳密なメンブレントラフィックの時空間的調節機構が備えられており、神経細胞の機能、形作りと生存に極めて重要である。その調節機構の破綻は、てんかんをはじめ様々な脳機能障害及び末梢神経障害をもたらす。 最近の解析から、p130Casが極性のある細胞のメンブレントラフィック制御に関わることを示唆する結果を得た。そこで本研究では、神経細胞のメンブレントラフィック機構におけるp130Casの役割および神経細胞機能への関わりを解明することを目的とする。本研究の成果は、神経細胞におけるメンブレントラフィックの調節機構に新しい分子の存在と役割を明確にすることになる。