座標の定まったトリプチセンもしくはイプチセンの上にリンカーユニットを立て任意の作用部位が配置された分子の合成法の構築とその機能開拓を行う。トリプル環化反応に基づくイノラート法、アントロン法およびアンビデントアントラセン法を詳細に検討し、土台となる機能化トリプチセンの合成法を確立する。それを基盤にトリプチセンの1,8,13位から成る面に対して直立する「支柱」ユニットを構築することで、座標が定まった三次元空間に任意の作用部位を配置する方法論を開発する。また、水平展開を目指しオリゴイプチセンの合成を行う。近接効果を利用した新規連続反応の開発、カプセル分子等の大環状分子の効率合成を検討する。