せん妄の発症は、死亡率や在院日数の延長と関連し認知症発症を増加させるため、せん妄予防は重要な課題である。日本ではせん妄予防を目的とし、せん妄ハイリスク患者の早期スクリーニングによる予防的介入が開始されたが、その実施効果はほとんど報告されていない。またCOVID-19流行における面会制限や閉鎖環境などの特殊環境下においては、せん妄発生への影響が予測される。 本研究は、せん妄ハイリスク患者のスクリーニングおよび予防的介入の効果と、COVID-19流行期におけるせん妄発生への影響を調査する。さらに、せん妄ハイリスク因子の2次スクリーニングと予防策を作成し、その効果を前向き調査により検証する。