DNA鑑定による赤肉系リンゴ新品種 ‘紅の夢' の親の推定

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タイトル別名
  • DNA 鑑定による赤肉系リンゴ新品種ʻ紅の夢ʼの親の推定
  • Identification of parents of ‘Kurenainoyume’, a new cultivar of red-fleshed apple, by DNA markers.
  • DNA カンテイ ニ ヨル アカニクケイ リンゴ シンヒンシュ クレナイ ノ ユメ ノ オヤ ノ スイテイ

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抄録

紅の夢ʼは弘前大学藤崎農場で育成されたリンゴ新品種である。このリンゴの果実の特徴は濃い暗紅色の果皮と印象的な淡紅色の果肉を持つことである。ʻ 紅の夢ʼは、ʻ 紅玉ʼとʻ スターキングデリシャスʼとの交配により作出されたと記録されていたが、DNAマーカー解析によると、ʻ スターキングデリシャスʼは交配親ではないことが明らかになった。さらに、SSRおよびSTSマーカーを用いた遺伝子型解析により、ʻ 紅の夢ʼの親品種のうち一方はʻ 紅玉ʼ、もう一方は藤崎農場に植栽されている樹(赤肉親候補A)である可能性を示した。このリンゴ樹はʻ エターズゴールドʼとされていたが、SSR遺伝子型を調査したところ大半がオリジナルの遺伝子型とは異なることから、ʻ エターズゴールドʼではないことが明らかになった。PCR ベースのS-RNase 解析により、ʻ 紅の夢ʼのS 遺伝子型は、S3S7と既存品種のʻ つがるʼやʻ 未希ライフʼと同一であることが明らかになった。この結果から、ʻ 紅の夢ʼは日本で栽培されている多くの品種と交雑和合性があると考えられた。

弘前大学農学生命科学部学術報告. 13, 2011, p.7-13

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