介護老人福祉施設における「看取り」に関する家族支援の一考察 : 施設での看取りを体験した家族の語りの分析

書誌事項

タイトル別名
  • Family Support on " End-of-life care " in Nursing Home : Analysis of the narrative of a family experienced " End-of-life care " at the facility
  • カイゴロウジン フクシ シセツ ニ オケル 「 ミトリ 」 ニ カンスル カゾク シエン ノ イチ コウサツ : シセツ デ ノ ミトリ オ タイケン シタ カゾク ノ カタリ ノ ブンセキ

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抄録

今回、特別養護老人ホームにて、これから介護老人福祉施設で看取りを迎えようとする家族から、家族の体験や思いについて語っていただく機会を得た。本研究ではその家族の体験過程を通じて、施設における高齢者の看取り期にある家族支援について検討した。  方法は、非構造化面接によるインタビューを実施、結果を逐語録にし、現象学的な視点をもって逐語録を研究者間で繰り返し読み、意味をなす場面を1つの単位に分けた。その後、各場面に対して解釈した。  結果、家族の看取り期の体験として『対象高齢者のこれまでの生き様を振り返る体験』、『対象高齢者の身体的な老いからくる転倒や骨折などの危機を自覚する体験』、『病院でのケア対応に疑問を抱く体験』、『日々のケアから看取りの場所として選択してよかったと思う体験』、『義母を特別養護老人ホームの入居させることの嫁として罪悪感を抱く体験』、『特別養護老人ホームでのケアに救われ、施設入所させた罪悪感が軽減する体験』、『看取りの時期が近づき、決定に揺らぐ体験』、『看取りの時期が近づき、これまでの関わりを思い出す体験』と、8つの場面を抽出することができた。看取り期には、家族が老いによる身体変化を受け止める時期の関わりとして、具体的に加齢から起こる心身の変化や、伴って起こる生活上の危険防止と環境の整え方を伝えていく必要があると考えられた。また、家族が看取り期にある心の「揺らぎ」があることを前提に、決定できるための情報提供や丁寧な説明が必要と考えられた。そして、看取り期には、家族と共に「大切に思っていること」を実現するケアの提供と共有することが重要であるという示唆が得られた。

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