幼稚園実習中のストレスとストレスコーピングについて

書誌事項

タイトル別名
  • A Study of The Stress and Stress Coping for the University Students during Teaching Practice Period in Kindergarten.

抄録

type:text

幼稚園実習におけるストレスとストレスコーピングについて明らかにすることを目的として,幼稚園実習(4週間)と保育所実習(4週間)を終えた大学4年生50名を対象として,各実習で感じたストレスの程度と行ったストレスコーピングについて,教育実習ストレッサー尺度(坂田ら 1999)とTac24(神村ら1995)を用いて質問紙調査を行った.幼稚園実習においてストレス得点が高かった項目は,①実習ノートを書くこと,②責任実習を行うこと,③指導案を作成すること,④生活時間(睡眠,食事など)が普段と変わったり不規則になること,⑤体調に気を遣うこと,など対人ストレッサーよりも業務ストレッサーをストレスと感じる学生が多かった.幼稚園実習中よく使われたコーピングは,①「カタルシス」,②「肯定的解釈」,③「気晴らし」,④「回避的思考」であった.幼稚園実習のストレスの高さと「計画立案」「情報収集」「放棄・諦め」「責任転嫁」のコーピングに有意な正の相関がみられた.これらのことから,幼稚園実習という限られた期間のストレスフル・イベントに対しては,多くの学生が「カタルシス」「肯定的解釈」「気晴らし」「回避的思考」などの情動焦点型コーピングを行うが,より強いストレスを感じた学生はこれらのコーピングに加えて,「計画立案」「情報収集」「放棄・諦め」「責任転嫁」など問題焦点型のコーピングを行うようになるものと推測された.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050001201688053376
  • NII論文ID
    120006592298
  • ISSN
    03882144
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1351/00007336/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

問題の指摘

ページトップへ