看護師の看護実践の質の評価―臨床経験年数および年代別の比較検討―

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of the quality of nursing care at the hospital : Comparison of “years of job experience” and “age groups”
  • カンゴシ ノ カンゴ ジッセン ノ シツ ノ ヒョウカ : リンショウ ケイケン ネンスウ オヨビ ネンダイ ベツ ノ ヒカク ケントウ

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説明

A県に所在する病院の病棟に勤務する看護師237名を対象に,看護実践の現状を把握すること を目的に,1)フェースシート,2)看護師目標達成行動尺度(Nurse’s Performance for Goal Attainment: NPGA)で構成した無記名自己記入式質問紙調査を行い,以下の結果を得た。 1.NPGA の総得点では,臨床経験年数別では「3年未満」の看護師が「3~6年未満」「6~ 10年未満」「10~20年未満」「20年以上」の看護師に比し有意に得点が低かった。また,年 代別では,「20歳代」の看護師が「30歳代」「40歳代」「50歳代以上」の看護師に比し有意に 得点が低かった。 2.NPGA の低得点領域の看護師の割合は,臨床経験年数別では「3年未満」の割合が最も多く, 年代別では「20歳代」の看護師の割合が最も多かった。 3.NPGA の下位尺度の比較では,「3年未満」の看護師が「3~6年未満」「6~10年未満」 「10~20年未満」「20年以上」のすべてで有意差がみられたものは,下位尺度Ⅰ【自律的判 断・行動と患者自身の目標達成手段実施への支援】,下位尺度Ⅱ【専門的知識・技能を活用 した患者の個別ニードへの対応】であった。また,「20歳代」の看護師が「30歳代」「40歳 代」「50歳代以上」のすべてで有意差がみられたものは,下位尺度Ⅰ【自律的判断・行動と 患者自身の目標達成手段実施への支援】,下位尺度Ⅱ【専門的知識・技能を活用した患者の 個別ニードへの対応】,下位尺度Ⅳ【開放的で適切なコミュニケーション】,下位尺度Ⅵ【看 護チームにおける相互行為と役割遂行】であった。 以上から,臨床経験年数別では「3年未満」,年代別では「20歳代」の看護師への支援が必要 であることが示唆された。

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