エルニーニョ終息直後の熱帯対流圏温度偏差に関する数値実験

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タイトル別名
  • Numerical Experiments for Tropical Tropospheric Temperature Anomalies just after the Decay of the El Niño

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説明

エルニーニョ年(1983・1988・1998)の7-9月に対する熱帯対流圏の温度偏差について, 準平衡熱帯循環モデル(QTCM)を用いて, 海面水温の与え方を変えることによって考察した。南北緯度30度内のインド洋と大西洋に海面水温偏差を与えたQTCMの結果は, 中央太平洋を除く熱帯で正偏差があらわれる特徴を示す。これはNCEP再解析を用いて同様の解析を行った結果と似ている。降水量偏差に対する合成図において, 観測データを用いた結果とQTCMの結果の両方で, 目立ったパターンがない。QTCMでは, 温度が上昇する一方, 水蒸気の増加により対流臨界温度もまた上昇するバランスとなっている。対流圏温度偏差にとって降水量偏差は必須ではなく, インド洋海面水温の正偏差がアジア夏季モンスーンに関連する対流活動による対流調節を通じて, 熱帯全体の対流圏温度の正偏差と関連する可能性を示唆している。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050001201694671488
  • NII書誌ID
    AN00027784
  • ISSN
    0386412X
  • HANDLE
    2433/129141
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • IRDB

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