前立腺被膜下摘除術後の尿道狭窄の診断に, 排尿時経直腸的超音波検査が有用であった1例

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書誌事項

タイトル別名
  • A case of urethral stricture diagnosed by transrectal ultrasonography (TRUS) at voiding
  • ゼンリツセン ヒマクカ テキジョジュツゴ ノ ニョウドウ キョウサク ノ シンダン ニ ハイニョウジ ケイチョクチョウテキ チョウオンパ ケンサ ガ ユウヨウ デ アッタ 1レイ

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抄録

75歳男。患者は排尿困難を主訴とした。前立腺肥大症の診断のもとα1-blockerを投与されたが症状は改善しなかったため前立腺被膜下摘除術を施行したが, 術後16日目の尿流量は術前より増悪していた。そこで, 排尿時経直腸的超音波断層法を施行, 排尿時の外尿道括約筋に至る後部尿道を縦断面, 横断面像にて観察し, ビデオテープで録画を行った。その結果, 尿道括約筋部より近位側が排尿を開始しても開大せず, 更に膀胱内の尿流も乱流を起こし, 膀胱内視鏡に逆流していることが観察された。以上より, 本症例は前立腺被膜下摘除術後の後部尿道狭窄と診断され, 軟性膀胱鏡で金属ブジーにて22Frまで拡張を行い, 排尿状態の改善を得ることができた。

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 53 (9), 661-663, 2007-09

    泌尿器科紀要刊行会

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