わが国沿岸部における遠地津波の伝播特性と数値予報の問題点について
書誌事項
- タイトル別名
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- Far Field Tsunami Potential along Japanese Coastal Region
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説明
本年より気象庁は近地津波に対して数値予報を導入し, 津波予報の信頼性向上が期待される.一方, 遠地津波の予報は1960年のチリ地震津波以来, 太平洋津波警報センターに頼っている部分が多く, 遠地津波に対しても早急に定量的評価を行う必要がある.ここでは, 環太平洋地震帯上に断層モデルを想定し数値シミュレーションを行うことにより, わが国沿岸部に来襲する遠地津波の伝播特性を調べた.その結果, 数値計算結果からもチリ南部で発生する津波が, もっともわが国に被害を及ぼす危険性が大きいことがわかった.また, 東南アジアで発生する津波も, 海溝等の位置関係から指向性が決定され, わが国に影響を及ぼす可能性があることがわかった.さらに, 数値予報を導入する際の問題点として, 津波数値計算の初期条件となる断層パラメータによって計算結果が大きく異なる可能性を指摘した.
収録刊行物
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- 京都大学防災研究所年報. B
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京都大学防災研究所年報. B 41 (B-2), 383-402, 1998-04-01
京都大学防災研究所
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050001201937734784
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- NII書誌ID
- AN00027784
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- ISSN
- 0386412X
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- HANDLE
- 2433/80335
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB