泌尿器科手術における術創の消毒の意義

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タイトル別名
  • Disinfection by antiseptics in management of postoperative surgical wounds in urologic operations

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抄録

著者らは泌尿器科手術の術創に対する頻回の消毒は不要であることを細菌学的に明らかにした.泌尿器科での手術を受けた症例(97例)を, 創部の消毒を行った群, 消毒を行わなかった群, 術直後のみ行った群で, 創処置別に3群に無作為に分けた.その結果, 1)3群間での創部感染に関する有意差はなかった. 2)創部の細菌数は術後の時間がたつごとに増加したが, 3群で同じ傾向であった. 3)分離菌では, 皮膚の常在菌の一種である表皮ブドウ球菌が最も多く, 3群間でもほぼ同様の頻度であった.以上, これらのことからも, 術後の創部の処置として, 汚染手術などの特殊な場合を除いて, 消毒しないで被覆しておくことは有効であり, 頻回の消毒は意味がないと考えられた

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 52 (2), 89-94, 2006-02

    泌尿器科紀要刊行会

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