Lactate dehydrogenase(LDH)は前立腺癌骨転移症例の予後予測因子である

書誌事項

タイトル別名
  • Lactate dehydrogenase is a prognostic indicator for prostate cancer patients with bone metastasis

この論文をさがす

説明

目的:どのような前立腺癌骨転移症例が内分泌療法抵抗性へと移行し, 予後不良な転帰をたどるのであるか, 詳細は明らかにされていない。今回, われわれは前立腺癌骨転移症例に対し, 各種臨床データにおける予後予測因子としての可能性を検討した。対象と方法:1998年1月から2003年12月までの6年間に当院において前立腺癌と診断された165例中, 骨転移を有する60例を対象とした。初診時年齢は61~91歳(平均73.7±7.5歳)であった。検討項目としては, T classification, N classification, Gleason score(GS), 治療前prostate specific antigen(PSA)値, extent of disease grade, alkaline phosphatase(ALP), lactate dehydrogenase(LDH), 血清calcium(Ca), hemoglobin(Hgb), platelet(Plt)とした。結果:60例の5-year overall survival rateは45.7%であった。単変量解析にて統計学的に有意差が認められた項目は, N(1), GS7+8とGS9+10, LDH異常値であった(p=0.0053, p=0.0261, p=0.0049)。これら3群のmultivariate Cox proportional hazard analysisではLDH異常値とGS9+10で統計学的有意差が認められた(p=0.0167, p=0.0371)。結論:LDHは, その客観性および簡便性から, 前立腺癌骨転移症例に対し有力な予後予測因子であると考えられた。(著者抄録)

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 53 (5), 287-292, 2007-05

    泌尿器科紀要刊行会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ