コンピュータは気の利いた相棒になれるか?

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長い間, 指図されなくても自分で判断し行動する, 気の利いたコンピュータが求められている。人間のように思考する人工知能は, まだ夢の世界の存在である。他方, 最近のソフトウェア製品は, その多機能を簡単に利用できるような工夫がなされていて, 気を利かしているつもりらしい。しかし, 私見ながら, この工夫は上手く行っていないように思われる。困難は技術的な問題ではなく, '気を利かす'という働きそれ自体にあると思われる。気を利かせるべき状況で, 人間はどのように振る舞っていて, コンピュータはどのように振る舞うべきか, それらに関する問題をこの論文で考察する。気を利かせる働きの重要な部分は予断に基づく。コンピュータは予断するべきではないであろう。あくまで人間が主体的に判断し, コンピュータは, 人間の判断行為を支援することに専念すべきであろう。

Journal

  • Prospectus

    Prospectus 1 1-12, 1998-12-01

    京都大学大学院文学研究科哲学研究室

Details 詳細情報について

  • CRID
    1050001202297033856
  • NII Article ID
    110000036906
  • NII Book ID
    AA11362712
  • HANDLE
    2433/50712
  • Text Lang
    ja
  • Article Type
    departmental bulletin paper
  • Data Source
    • IRDB
    • CiNii Articles

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