資本コミットメント, 労働者管理複占, そして混合複占 : 厚生分析

書誌事項

タイトル別名
  • シホン コミットメント ロウドウシャ カンリ フクセン ソシテ コンゴウ フクセン コウセイ ブンセキ
  • Capital Commitment, a Labour-managed Duopoly, and a Mixed Duopoly : Welfare Analysis

この論文をさがす

抄録

LM複占においては, 労働者構成員一人当たりの所得と市場貨金率の間の格差が小さい, あるいはLM企業がより資本集約的な技術を採用する, あるいはこれらの双方が同時に生起する, という条件の下に戦略的均衡および非戦略的均衡におけるLM企業によるわずかな資本ストックの増加は厚生を増加する。非戦略的均衡から戦略的均衡への移動が厚生改善的であるか否か, は労働の産出量弾力性の大きさに依存する。混合複占の非戦略的均衡においては, LM企業のわずかな資本ストックの増加は上記の条件の下に厚生を増加する。PM企業による同様の増加も厚生を増加する。戦略的均衡におけるPM企業によるわずかな資本ストックの水準の増加は概して厚生を改善するけれども, LM企業によるそれが厚生を改善するためには, LM企業の産出量水準がPM企業のそれに等しいか, あるいはそれよりも高いことが必要である。非戦略的均衡から戦略的均衡への移動は, 労働の産出量弾力性の大きさに依存して, 厚生改善的であるかあるいは厚生を悪化させる。

収録刊行物

  • 経済学雑誌

    経済学雑誌 107 (3), 64-70, 2006-12

    大阪市立大学経済学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ