「声の影」 : 西欧中世の説教資料

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Other Title
  • コエ ノ カゲ セイオウ チュウセイ ノ セッキョウ シリョウ
  • Umbra respectu vive vocis : An introduction to medieval sermon sources

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Abstract

一 : 説教史料 : 「声の影」 : 西欧中世史研究において、説教記録のもつ豊かな可能性が広く知られるようになったのはここ二〇年来のことである。説教記録は近年ようやく、単なる記録を脱して歴史家にとっての史料としての地位を得たといってよい。それ以前、説教記録は教会史家や思想史家、ときに文学史家が興味を示す程度であり、研究者も修道士など教会関係者がおもであった。それが今日では、説教それ自体が中世最大のマス・コミュニケーション手段として専門研究の対象となるとともに、経済史、心性史、女性史、民衆文化史、美術史などの研究者が素材を求めて説教史科に赴くようになっている。……

Journal

  • 人文研究

    人文研究 54 (2), 55-86, 2002-03

    大阪市立大学大学院文学研究科

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