ダイバーシティ推進とLGBT (人権特集)

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  • ダイバーシティ スイシン ト LGBT ジンケン トクシュウ

抄録

なぜ今LGBTか? : 2015年は、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランス・ジェンダー/セクシュアル)についてなにかと話題の年になった。4月1日より、渋谷区はいわゆる「同性パートナーシップ条例(正式名称:渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例)」を施行し、同様に11月には世田谷区も、区内に住む20歳以上の同性カップルに対して「パートナーシップ宣誓書」を発行することとした。関西では、宝塚市が2016年6月より同性カップルに対する受領証を発行するとした。沖縄県那覇市は性の多様性を尊重する宣言を出し、NPOとの協働でLGBTに対する積極的支援を行っている。またこのようなLGBTをめぐる施策の変革は、行政のみにとどまらない。とりわけ企業におけるLGBTに対する取り組みも促進されている。企業の取り組みとしては、企業内で働くLGBTが働きやすい職場環境を構築していくという側面と、企業の商品を買う顧客としてのLGBTに対するリスクヘッジ(「顧客としてのLGBTを敵に回すな」)という側面がある。しかしこのようなLGBTに対する施策が、日本においてはなぜ2015年に突如として前傾化してきたのだろうか。本稿では、日本におけるLGBTを取り巻く環境の変化を行政、企業、NPOとの関係から概観し、私たちの今生きる社会を考える上で、LGBT施策をどのように考えれば良いかを示したい。……

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