<PAPERS and REPORTS> Fluctuations in science and music

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[概要] 音楽は18-19世紀にその最高の高みに達したとよくいわれる. その原動力の一つは, 音楽の作曲の堅牢さにあるといえる. その点, 数学の堅牢さと通ずるものがある. ゲーテの言葉を借りれば, 幾何学は凍れる音楽である, となる. ここで幾何学は数学にまで拡大される. それは, 中世ヨーロッパの大学の高等教育で教えられていたのは7科目であり, そのうち3科目は, 文法, 論理学, 修辞法であった. この3=triからtrivial(自明)ということばが派生した. 数論, 幾何学, 天文学, 音楽の4科目はより高等なものとして扱われ, quadriviaとよばれていた. ゲーテにとって幾何学=数学であったと思われる. 音楽と数学のこの密接な関係に鑑みて, 両者をつなぐ新理論の展開の場である関数空間を模索した結果, 有限パワー信号(関数)の空間ではないかと考えるに至った. 本論文はこれまで本セミナーシリーズで展開してきたフーリエ変換理論の頂点であり, 生き物と死に物の境界に位置する対象研究の魁である.

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