国際観光における需要の季節性について―インバウンドを中心に―

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タイトル別名
  • Seasonality of Demand in International Tourism
  • コクサイ カンコウ ニ オケル ジュヨウ ノ キセツセイ ニ ツイテ : インバウンド オ チュウシン ニ

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抄録

[概要] 本稿の目的は, 国際観光における需要の季節性を分析し, その実態を明らかにすることによって, 我が国の国際観光政策に関する議論の発展に資することである。観光需要における季節性は, 良く知られた現象であるが, 必ずしも十分な分析が行われてこなかった。本稿での分析によって, 訪日外国人旅行者の需要の季節性が, 1971年以来平準化してきていることが明らかになった。そして, その平準化は, 閑散期における需要の増加によってもたらされていることが示された。さらに, 訪日外国人旅行者は, 国内観光の需要不足を補うことができる補完的需要としての役割を果たすことができるということを, 本稿の分析は示唆している。 [Abstract] The purpose of this paper is to contribute to the development of discussions on international tourism policies of Japan, by analyzing the seasonality of international tourism demands. Seasonality of demand in tourism is the well known phenomenon, but had not been enough analyzed. The analysis in this paper clears that since 1971, seasonality of international tourism demands had become eased. And it could have been brought by the increase in demands in the low season.

Allcock　[1989]によると,　ツーリズムにおける季節性とは,　「1年のうち比較的短い期間に観光客が集中する傾向」であると定義している。本稿では,　年間を通じた月毎の需要の変化を季節性(seasonality)として議論していく。本稿では, 日本人海外旅行者をアウトバウンド, 訪日外国人旅行者をインバウンドと称する。

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収録刊行物

  • 商経学叢

    商経学叢 57 (3), 295-306, 2011-03-01

    近畿大学商経学会

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