中継サーバを設けたセキュアな遠隔支援システムの開発と展開

書誌事項

タイトル別名
  • チュウケイ サーバ オ モウケタ セキュア ナ エンカク シエン システム ノ カイハツ ト テンカイ

この論文をさがす

抄録

近年ADSLや光ケーブル等の広帯域回線が普及し,オフィスだけでなく家庭でもインターネットに常時接続されるPCや情報家電が増えてきた.そういった機器を遠隔操作支援するニーズは高まっている.しかしながら外部からサポートするためにはNAT,ファイアウォールおよびプロキシを乗り越える必要がある.またセキュリティを確保するために暗号化をする等の必要性がある.そのため筆者らは以前よりリモートアクセス技術と呼ばれる遠隔操作機能に着目し,初期ユーザでもPCを利用して各種アプリケーションの操作やトラブルの解決,保守等の支援を低コストで手軽に安心して受けられる方法についての実験・検証を複数の大学と地元企業と連携しながら行ってきた.今回,中継サーバで"リレイ"し,ユーザと支援者の間はSSLで暗号化した分散型遠隔支援システムを開発した.その結果をベースに,地元企業のパソコン教室での遠隔支援サービス,建設関連業者組合等のアプリケーションソフトウェア指導等のサービスを実用化した.大学で数回のプロトタイプ構築実験を経てプラットフォーム(フレームワーク)レベルまで仕上げ,それを使って企業側で各業種への適用を行い,ニーズ等を拾い上げ,それがまたプラットフォームにフィードバックされ改善されるという「産」と「学」の特徴を生かした良い循環と相乗効果が生まれた.大学において,ある程度規模の大きなシステム開発であってもオープンソースソフトウェアの有効利用,研究室の学生(4年,院生)の参画,企業との連携を効率的に行うことにより,実現可能なことが確認できたことも成果である.

収録刊行物

参考文献 (19)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ