放射性ヨード内用療法後に発熱・炎症所見を伴う甲状腺中毒症の増悪を来したBasedow 病の1例

書誌事項

タイトル別名
  • 症例報告 放射性ヨード内用療法後に発熱・炎症所見を伴う甲状腺中毒症の増悪を来したBasedow病の1例
  • ショウレイ ホウコク ホウシャセイ ヨード ナイヨウ リョウホウ ゴ ニ ハツネツ ・ エンショウ ショケン オ トモナウ コウジョウセン チュウドクショウ ノ ゾウアク オ キタシタ Basedowビョウ ノ 1レイ

この論文をさがす

説明

症例は57歳の女性。抗甲状腺薬で寛解しないBasedow病に対して,入院14日前に放射性ヨード内用療法を行った。4日前から発熱と頸部違和感が出現し,CRP上昇も認めたため入院となった。破壊性と考えられる甲状腺中毒症の増悪も認められ,無機ヨードと抗甲状腺薬を再開し経過観察したところ,発熱・CRP上昇は約1週間の経過で軽快した。病態として,放射性ヨード内用療法による放射線性甲状腺炎が考えられた。頸部エコーでは甲状腺内に散在する高エコー領域が認められ,一般的なBasedow病のエコー像とは異なる所見であった。放射線性甲状腺炎は,通常は甲状腺癌に対する高用量の放射性ヨード内用療法後に認められるが,Basedow病に対する放射性ヨード内用療法においても,稀な合併症として注意すべきであると考え報告した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ