高等学校家庭科における食生活の社会的な問題に関する学習 : 食品廃棄・食品広告を題材として

書誌事項

タイトル別名
  • コウトウ ガッコウ カテイカ ニ オケル ショク セイカツ ノ シャカイテキ ナ モンダイ ニ カンスル ガクシュウ : ショクヒン ハイキ ・ ショクヒン コウコク オ ダイザイ ト シテ
  • Learning on the socio-economic matter of food wastes and food advertisements in senior high school home economics class

この論文をさがす

抄録

平成22 年告示の高等学校の新学習指導要領解説家庭編では、食生活の社会的な問題に関する学習内容が新たに加えられた。現代社会の食の問題について理解し、それらの課題解決に向けて主体的に行動できる力を育成することが求められている。本研究では、専門教科としての高等学校家庭科において食品廃棄と食品広告を題材とした授業を実践し、生徒がそれらの課題に気づき、解決に向けて判断し行動を起こそうという意欲を引き出すことができるかどうかを検討した。東京都立A 高等学校において選択科目フードデザインを受講する3 年生13 名を対象として2009 年9月に、1 回2 時間の授業を3 回にわたって実施した(計6 時間)。1・2 時間目は食品廃棄に関する新聞記事と食品広告を題材とした。3 ~ 6 時間目では、食品廃棄と食品広告の問題を販売者の立場から捉える学習方法として、サンドイッチ屋の疑似体験ゲームを行った。その結果、①食品廃棄に関する新聞記事を題材とした授業では、記事の内容の賛否を問いその理由を考えさせたことによって、生徒が課題に気づき、自分の考えを述べることができた。②食品広告を題材とした授業では、批判的に情報を読み取ることの重要性に気づき、それを実践していこうという意欲を喚起することができた。③学習後、今後の自分の食生活について改善の意欲を示す記述をした生徒は、9 人中7人にみられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ