動脈血酸素分圧がプロポフォール持続投与時の薬物動態に与える影響
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説明
ウサギにプロポフォールを持続静注し,動脈血酸素分圧がプロポフォールの薬物動態とその基剤である脂肪の代謝に与える影響を検討した. 1)高酸素環境ではプロポフォールのクリアランスは空気吸入時と差がなかった.しかし,プロポフォールの基剤として用いられる脂肪のケトン体生成系で処理される比率が高まり,動脈血中のケトン体濃度が大きく上昇する. 2)低酸素環境では,肝でのプロポフォールの除去率の低下と肝血流量の低下の相乗作用により,プロポフォールのクリアランスは約2分の1に減少し,血中濃度は平均で約2倍に上昇した.肝のミトコンドリアは酸素の供給不足により還元状態となり,プロポフォールと脂肪の代謝は抑制されていると考えられた. 3)空気吸入下ではプロポフォールのクリアランスは十分に大きく代謝は早かった.したがって,鎮静度の調節は容易であり,投与中止後の覚醒も迅速であると考えられた
収録刊行物
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- 金沢大学十全医学会雑誌
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金沢大学十全医学会雑誌 105 (1), 102-111, 1996-02-01
1996-02-01
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050001202756170496
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- NII論文ID
- 110006827996
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- NII書誌ID
- AN00044397
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- ISSN
- 00227226
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- HANDLE
- 2297/9187
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles