男性保育者をめざした学生たちは今どうしているのか?(1) ― 保育専攻を卒業した男子学生への質問紙調査から ―

書誌事項

タイトル別名
  • What Do Students who Studied to Become Male Childcare Workers Do Now?(1): Results of a Survey of Men who Graduated from a Childcare Worker Training School
  • ダンセイ ホイクシャ オ メザシタ ガクセイ タチ ワ イマ ドウシテ イル ノ カ?(1)ホイク センコウ オ ソツギョウ シタ ダンシ ガクセイ エ ノ シツモンシ チョウサ カラ

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抄録

本研究では,保育者をめざした男子学生のその後について質問紙調査を行い,それにより,保育者をめざす男性が直 面するキャリア発達上の危機やライフコースの在り様について検討した。本稿はその第一報である。卒業生41名による 回答の結果,現在保育職に参入している者は9名(20%),過去に保育職参入経験がある者は15名(39%),保育職参入経験がない者は17名(41%)であった。また,過去に保育職参入経験がある者の大部分は,3年以内の離職であった。保育職参入のきっかけは「出来事」と「思い」の2つに分けられ,特に男性特有と思われる回答として,「自分流の生き方への憧れ」や「生きがい・働きがいの探求」等が示された。保育職への参入・非参入の決断時における思いや葛藤 としては,参入したケースでは,「勉強したからにはなりたいという思い」,「自分を受け入れてくれる園の存在」,「自分にはこれしかないという思い」等,非参入のケースでは,「新たな可能性との出会い」の他,「自分を受け入れてくれる園の不在」や「給与面での不安」,「保育者になることへの自信のなさ」,「女性の職場で働くことの難しさ」等が示された。

収録刊行物

  • 中国学園紀要

    中国学園紀要 10 97-108, 2011-06-16

    中国学園大学/中国短期大学

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