書誌事項
- タイトル別名
-
- ドイツ ニ オケル キャッシュレス ペイメント シンヨウ ソウゾウ ト ギンコウ シサン ノ カクウ セイ
- The Cashless Payment, Credit Creation and Fictitiousness of Bank's Assets in Germany
この論文をさがす
抄録
商業銀行は、その本質的機能である信用創造によって、資産と負債の両側を同時に膨張させる。そのとき、やがて劣化が必然であるような資産も抱え込む。このことは避けられない。資産劣化は事後に判明するからである。劣化が必然的な資産とは、バブル的に価格上昇した資産やそれを担保にした貸出し等である。銀行の信用創造は、どこまで厳格な資産審査をできるかにもよるが、上のことを避けられない。信用創造は、銀行資産の「架空」化をもたらさざるをえない、という認識である。以上の認識を前提に、本論文では、まずドイツの銀行の信用創造能力の高まりを追った。銀行の信用創造能力を高めるのは、現金取引の縮減であり、それをもたらすキャッシュレス・ペイメントの進展である。まずこの状況を追った。次いで、ドイツの銀行は高められた信用創造能力によって、「架空」資産をいかに抱え込んだかを把握しようとした。銀行は「架空」資産の抱え込みに慎重でありうるとしても、それを完全には回避しえない。そうであるならば、金融当局は、そのことをどのように認識し、対応しようとするのか、最後にこの問題を検討した。
収録刊行物
-
- 經濟學研究
-
經濟學研究 58 (3), 1-9, 2008-12-11
北海道大学大学院経済学研究科
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1050001202825008128
-
- NII論文ID
- 110006952442
-
- NII書誌ID
- AN00070036
-
- ISSN
- 04516265
-
- HANDLE
- 2115/35093
-
- NDL書誌ID
- 9748665
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- journal article
-
- データソース種別
-
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles